ひょうたんランプの遊楽民。でも、なんだか最近は古道具屋路線が強まってきたような…。

長野へ




いつもそう。

どこか遠くへ行く時は自分から進んでどこか行こうとするわけじゃなくて、
何かに導かれ引き寄せられるように目的地が決まり、
まるで誰かがそこで待ってくれているかのような旅になる。








いや、待っててくれてたんだけどさ。
でなきゃなかなか漠然と、「よし長野行こう」。
とはならんですよ。

たかが3日間の短い期間。
それも半分は車での移動時間。

出来ればもっと、2~3週間居たかったなと思える、
最初に落ち言ちゃうけど、


長野、すげーいいとこ。






さて、急にではないけど、突如長野に行ってみるきっかけが出来て、
ほんと、行く1週間前までは予定通りに事が運ぶのか半信半疑の中、
あれよあれよと話が弾み、僕の中ではほぼ無計画な長野行きが決定しました。

それがおよそ1ヶ月前の事、
色々仕事を調整して、出来れば1日でも長く滞在したいと思っていたけど、
冬はありがたいことにお店の繁忙期。
3日間をフリーにするのでいっぱいいっぱいだったけど、
その分、その3日間は仕事を忘れ、時間もお金もけちることなく、久々のバカンス感を満喫しようと出かけた11月14日。


絶賛代車生活中で、借りてる車で遠出するのもちょっと気が引けたけど、
高速ぶっ飛ばすこと約5時間。

無事長野駅に到着。


長野県に入ってから長野駅までまー長い事長い事。
静岡県も無駄に横に長いけど、この経験のない縦断はなかなか酷だった。

でも、途中で望める開けた山々は色とりどりの紅葉真っ盛りで、
途中立ち寄ったパーキングでは「今日は一日ここにいてもいい」ぐらい綺麗なものだった。


こっちの高速は東名と違ってなんかみんな運転が穏やか。
東名のあの、ちんたら右車線なんて走ってたら後ろから忍び寄る殺気を感じる事も無く、
車の数も多くないし、わき見はだめだけど、ふと視線にはいる景色はとても気分がいい。
だから5時間のドライブも全然苦にならない。


そんな感じで長野駅で友人と合流。
そう、長野に住む友人と、いつも浜松に来てもらってばっかだからたまには僕が長野に…って話で
始まった今回の旅。

まずは国宝「善光寺」へ。

長野へ


さすが地元民、車停めるならここが安いとか、
おやき食べるならここ、とか、観光案内がスムーズスムーズ!

ここ善光寺から、あたりをふらふらふらふら…、
ちょっと入った路地にはこれまたおしゃれなお店があったり、
カフェもなんか浜松には無い感じの雰囲気満載。

長野はやっぱり松本のイメージが強かったけど、
長野市も長野市でレベルが高く、僕と同世代くらいの人たちがみんな街を盛り上げてるんだな~って
しみじみ思えた。
そして長野市は観光資源が多い。
ちゃんと町が整備されていて、意外とアクセスも良い。
町並みが統一されてて、ちょっとした観光スポットが点在していて楽しい。

それを思うと浜松ってどーなんだ…。
ってぶっちゃけ思ってしまったのもまた事実。
アクセスがいいって言ってもやっぱり車は必要で、そこは浜松も同じだなーと思うけど、
なにより長野は雪が降り、浜松には冬らしさはただの風の強さでしか感じられない。

雪の降らない浜松に住んでいる僕にとって、
季節の移り変わりで、目の前の情景が大きく変わる事はとても魅力的だ。

そりゃー雪の降る所に住む人からしたら、馬鹿言ってんじゃねーよってなるかもしれないけど、
浜松にないものが長野にはあるんだって事。
ただそれだけで僕にはまた長野に行ってみたい。
この前はまだ雪の降る前だったから、今度は雪深い時にまた訪ねてみたい。

長野市に3日間居て、
ここでお店をやるとしたらどんな感じになるんだろう、とか、
いい物件見付かるかな、仕入れの市場も情報集めないとな、とか、
なんとなーくそんなこともぼんやりと想像してみたり。

1週間や1ヶ月、そのぐらいの未来は想像できても、
1年、2年先なんて全然わかんない。

自分の感覚、自分の思う信念、あとはセンスか、
そんなものを糧に自分の今までの人生を切り開いて来てしまったもんだから、
もしかしたらこの先の人生はまた違う道を歩んでいくのかも…、
なんて空想がやけにリアル。


なんでかな、
友人と出会ったのはわが遊楽民。
あれから7年、近からず遠からず、今もたまに連絡を取り合う仲。
お店を始めてから出会った人たちなんて数えきれないくらいいて、
でもみんないつの間にか浜松を離れそれっきりなのに、
友人とは今もちゃんと連絡が付く。
そんな中、ふとしたきっかけで長野に導かれ、行ってみたら超いいとこ。
そんな友人も世界を旅してこのタイミングで帰国して長野へ。




いつもそう。

どこか遠くへ行く時は自分から進んでどこか行こうとするわけじゃなくて、
何かに導かれ引き寄せられるように目的地が決まり、
まるで誰かがそこで待ってくれているかのような旅になる。





思えば、遊楽民というこのお店をここで始めたきっかけも、
なにも探しまわってこの場所を見つけたわけじゃなく、
たまたま通りがかりに見つけた「貸出」の小さな立看板。

どーせ高くて借りられない家賃だろうと諦め半分で電話。

やっぱりとても予算内には収まらない想像以上の家賃。

それが時はおりしもリーマンショックで大不況の世の中。

なかなか借り手が付かず、何とか借りてくれととんとん拍子で下げられる家賃。

ついに現実的な金額になり、めでたく契約。




もしかしたらこの場所が呼んでいて、引き寄せられるようにこの場所にたどり着き、
良くか悪くか、世情が味方し導かれてこの場所に決まったのかも。

例えばそれはまだ終着点ではなく、
まだこれから続く人生の中では中継点だとしたら、

もしかしたら何かの導きでまた違う場所でお店をやることになるのだろうか。


そうなるとこの先の1年2年、3年4年はますますわからない。
でも着々と動力となる「経験」は蓄えられ、
もしそうなっても大丈夫なように着実に成長は出来てきているのがまた怖いところ。

1年前だったらこんな事は考えられなかった。
今だからきっと色々考えられるんだろうね。
物事、色々タイミングって大事だけどここ最近はいいタイミングなんだと思う。

何か色々今年は気分も運も上向いてきたなーなって思ってきたけど、

そー言えば、酉年にインコ保護してるしね。



そりゃー縁起も良くて、物事うまく運ぶってもんですよ。
まー、この商売、特にここじゃなきゃ出来ないってものでもないですし、
浜松で積み上げてきた事は大きいけど、大きなことをやるには大きなリスクも生じるわけで、
ここ何年かはお店が手狭でどこかもっと広くていいとこないかなーとか思っていたのも事実だし、
場所は浜松近辺でって思っていたけど、もっと視野を広げて探すのもいいのかもなーと。

知らずしらずこうしなきゃいけないと決めつけてしまっていた事に、長野へ行った事は選択肢を広げる
キッカケをもたらせてくれる旅だったのかな。




全然長野の話ししてないけど、何か話の結末っぽい文脈になって来たので流れに身を任せて、
長野のお話はこの辺で、続きはまた気が向いたら書きます。

川の流れのように、
時には緩やかにせせらいで、
時には激しく渦を巻いて、
滞ることなく進んで行きます。


戸隠神社の参道の脇を流れる小川、
せせらぐ水の音が優しくてきれいな音だった。

長野へ

同じカテゴリー(ぶらぶらと)の記事
Pookaさんへ
Pookaさんへ(2012-06-12 19:28)

バネバネの里へ。
バネバネの里へ。(2012-06-08 17:57)

zepettoさんへ
zepettoさんへ(2012-06-01 19:43)